ドラッグストアのクレンジング売り場に、500mLの大きなボトルが並んでいます。
「ハトムギ」「オリーブ&アルガン」「無添加」。名前もパッケージも違うので、当然それぞれ別の商品だと思います。私もそう思っていました。
全成分を並べて確かめたら、違いました。
上位5成分は、3本とも同一
化粧品の全成分は、配合量の多い順に書く決まりになっています。最初に書かれているものほど、たくさん入っています。薬用(医薬部外品)は並べ方の決まりが違います。この違いはシャンプーの記事で扱いました。
その順番で、3本の頭から5つを並べます。
| 順番 | 麗白 ハトムギ | ディブ オリーブ&アルガン | ファーマアクト 無添加 |
|---|---|---|---|
| 1 | ミネラルオイル | ミネラルオイル | ミネラルオイル |
| 2 | イソステアリン酸PEG-8グリセリル | イソステアリン酸PEG-8グリセリル | イソステアリン酸PEG-8グリセリル |
| 3 | 水 | グリセリン | グリセリン |
| 4 | グリセリン | 水 | 水 |
| 5 | ジメチコン | ジメチコン | ジメチコン |
1番目と2番目が同一。3・4番目は水とグリセリンが入れ替わっているだけ。5番目もまた同じ。
配合量の多い上位が一致しているということは、中身の大部分が同じということです。
作っているのは同じ会社
3本とも、販売元は 熊野油脂。商品ページの表示で確認できます。
- 麗白(れいはく)
- ディブ
- ファーマアクト
別ブランドとして棚に並んでいますが、同じメーカーの製品です。ブランド名が違うので売り場では気づきません。
差が出るのは6番目から
ここからが本題です。6番目以降に何が入っているかで、3本は分かれます。(表の見出しの金額は、いずれも100mLあたりです)
| 麗白¥149 | ディブ¥228 | ファーマアクト¥237 | |
|---|---|---|---|
| 植物オイル | ホホバ種子油(10番目)のみ | アルガン・オリーブ・ホホバの3種を6〜8番目 | ホホバ油(7番目)のみ |
| 保湿目的の成分 | ハトムギ種子エキス、水溶性コラーゲン | なし | なし |
| 防腐剤 | エチルパラベン、フェノキシエタノール | エチルパラベン | なし |
| 香り | 香料 | 香料 | ラベンダー油・ゼラニウム油(精油) |
| その他 | — | — | キレート剤、界面活性剤2種 |
3本を並べると、足されているものの方向性がはっきり分かれます。
値段と100mLあたりは、2026年9月22日に楽天市場APIで取り直したものです(9月の前半から、ディブ ¥1,059→¥1,140・ファーマアクト ¥1,127→¥1,185 と動いたため、幅は1.5倍から1.6倍になりました)。全成分の並びは各商品ページの表示です。
ディブ — 植物オイル3種を6〜8番目に置いている
ディブは、植物オイルを3種類も上位(6〜8番目)に置いています。アルガニアスピノサ核油とオリーブ油は、この1本にしか入っていません。しかも配合順が上位なので、量も少なくありません。
ファーマアクト — パラベンも香料も使っていない
ファーマアクトは、パラベンも香料も使っていません。代わりに香りづけを精油2種でおこない、キレート剤を足しています。3本の中で、この設計をしているのはこの1本だけです。「無添加」という商品名の根拠が、成分表に出ています。
麗白 — 3本でいちばん構成が短い
麗白は最も構成がシンプルです。植物オイルは10番目のホホバ種子油だけ。防腐剤は一般的なパラベンとフェノキシエタノール。香りは香料。
差額が何に対する対価か
100mLあたりの差額を、上の内容に対応させるとこうなります。
| 100mLあたり | 麗白との差 | 差額の中身 | |
|---|---|---|---|
| 麗白 ハトムギ | ¥149 | — | 基準 |
| ディブ | ¥228 | +¥79 | 植物オイル3種を上位に配合 |
| ファーマアクト | ¥237 | +¥88 | パラベン・香料を使わない設計+精油での香りづけ |
+79円は「植物オイルの量」に、+88円は「使っていない成分がある設計」に対して払っている、という読み方ができます。
なお商品名になっている成分は、いずれも配合順で下の方です。麗白の「ハトムギ種子エキス」は全14成分中7番目、ディブの「オリーブ油」は全12成分中7番目にあります。商品名が指しているのは、配合量でいえば後ろの成分でした。
3本の全成分
麗白 ハトムギ クレンジングオイル 500mL
全成分(配合量の多い順)
- ミネラルオイル
- イソステアリン酸PEG-8グリセリル
- 水
- グリセリン
- ジメチコン
- クエン酸
- ハトムギ種子エキス
- BG
- 水溶性コラーゲン
- ホホバ種子油
- スクワラン
- エチルパラベン
- フェノキシエタノール
- 香料
ディブ オリーブ&アルガン クレンジングオイル 500mL
全成分(配合量の多い順)
- ミネラルオイル
- イソステアリン酸PEG-8グリセリル
- グリセリン
- 水
- ジメチコン
- アルガニアスピノサ核油
- オリーブ油
- ホホバ種子油
- スクワラン
- クエン酸
- エチルパラベン
- 香料
ファーマアクト 無添加 クレンジングオイル 500mL
全成分(配合量の多い順)
- ミネラルオイル
- イソステアリン酸PEG-8グリセリル
- グリセリン
- 水
- ジメチコン
- クエン酸
- ホホバ油
- スクワラン
- カプリン酸グリセリル
- ラウリン酸ポリグリセリル-2
- ラベンダー油
- ゼラニウム油
- EDTA-4Na
- 変性アルコール
どれを選ぶか
足された成分にこだわりがないなら麗白(¥149/100mL)。上位5成分は3本とも同じなので、最も安いものを選んで問題ありません。
植物オイルの配合量を重視するならディブ(¥228/100mL)。アルガンとオリーブが入っているのはこの1本だけで、しかも配合順が6・7番目と上位です。差額63円/100mLは、この2つのオイル代と考えられます。
パラベンや香料を避けたいならファーマアクト(¥237/100mL)。3本で唯一、どちらも使っていません。香りは精油です。差額76円/100mLは、この設計に対する対価になります。
「同じだから安いのを買え」という話ではありません。足された成分に理由があるなら、その差額を払う意味はあります。ただ、上位5成分が同じだと知って選ぶのと、知らずに選ぶのとでは違うはずです。
では、「設計が違う1本」はいくらか
ここまでの3本は、販売元が同じで、上位5成分も同じでした。∴ 差額は6番目以降の成分に対する対価です。
では、設計そのものが違う1本と並べるとどうなるか。下は、上の3本とは販売元も容量も値段の桁も違う1本です。この記事が数えた3本には入っていません(全成分も数えていません)。並べる目的は、¥149〜¥237/100mL という3本の幅が、売り場全体のどのあたりにあるかを見るためです。
オルビス ザ クレンジング オイル(120mL)
で
公式の商品ページに「ウォータープルーフメイクにも対応しています。」
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- 100mLあたり
- ¥1,833
- 上の3本との差
- 麗白(¥149)の12.3倍/ファーマアクト(¥237)の7.7倍
- 使う順番
- クレンジング → 洗顔料(公式の商品ページ「W洗顔が必要です」)
- 全成分
- この記事では数えていません
濡れた手でも使えると公式が書いています。30日以内なら返品を受け付けるとも書いています
W洗顔をすすめているので、洗顔料は別に要ります。容量あたりの値段は上の3本の8〜12倍です
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この1本が3本より良い、という話ではありません。この記事が数えたのは上の3本だけで、オルビスの全成分は数えていません。分かるのは、容量あたりの値段が8〜12倍離れているということだけです。
選んだ3本について
楽天市場で「クレンジングオイル」を1,500円以下・レビュー件数の多い順に検索し、上位に入っていたもののうち販売元が同じだった3本を取り上げました。3本とも500mLのオイルクレンジングなので、同じ条件で比べられます。
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この記事の数字について
価格・全成分・商品画像・購入リンクは、2026年8月23日に楽天市場APIで取得した実測値です。100mLあたりの価格は当サイトで算出しました。価格は変動するため、購入前に販売ページでご確認ください。
全成分は各商品ページの表示をそのまま転記しています。配合順は化粧品の全成分表示のルール(配合量の多い順)に基づく記載です。成分の分類は一般的な配合目的によるもので、効果や優劣を示すものではありません。販売元は各商品ページの表示によります。


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